第１章　生命・身体に対する罪

�T　総説　

　�U　殺人の罪
　　�@人の始期
　　�A自殺関与・同意殺人罪（着手時期、殺人罪との区別：心中、
　　　　　　　　　　　　　　同意によって刑が軽くなる根拠、承諾の認識）
　�V　傷害の罪
　　�@傷害罪（傷害の意義、傷害結果の認識：結果的加重犯か故意犯か、
　　　　　　　胎児傷害、同時傷害の特例の意義）
　　�A暴行罪（「暴行」の意義）

　�W　過失傷害の罪
　　�@「業務」の意義

　�X　堕胎の罪

　�Y　遺棄の罪
　　�@「遺棄」の概念　 �Aひき逃げ事犯


第２章　自由に対する罪

�T　逮捕及び監禁の罪
�@各種概念　　　　�A監禁の着手時期

　�U　脅迫の罪
　　�@「脅迫」の意義

　�V　略取及び誘拐罪

　�W　性的自由に対する罪
　　�@強姦致死傷罪（強姦時に死傷の故意がある場合）

　�X　住居侵入罪
　　�@住居侵入罪（保護法益）

　�Y　秘密を侵す罪


第３章　名誉・信用に対する罪

�T　名誉に対する罪
　　�@名誉毀損罪と侮辱罪の区別　　　　　�A事実証明（事実の公共性、真実性の証明）

　�U　信用及び業務に対する罪
　　�@業務妨害罪（「公務」と「業務」）


第４章　財産に対する罪
　�T　総説
　　１　概説
　　２　財産犯の客体
　　　�@財物の有体性　　　�A情報　　　�B禁制品
　　３　財産犯の保護法益論
　　　�C財産犯の保護法益論
　　４　不法領得の意思
　　　�D不法領得の意思の要否

　�U　窃盗罪
　　１　概説　
　　２　占有の意義
�@事実上の支配
　　　�A死者の占有（はじめから殺す意思、殺害後奪取の意思、第三者による奪取）
　　　�B占有の帰属（上下主従関係、封緘物）
　　３　窃取
　　　�C着手時期　　　�D既遂時期
　　４　不動産侵奪罪
　　５　親族間の特例
　�E親族関係の錯誤　　　�F親族関係は誰と誰との間に必要か

　�V　強盗罪
　　１　概説
２　強盗罪
　　　�@暴行脅迫の意義　　　　　　　　　�A反抗抑圧と奪取（反抗抑圧と奪取の因果性）
　　　�B強取の意思（事後的奪取意思） �C着手時期と既遂時期（居直り強盗）
　　３　利得強盗
　　　�D処分行為の要否
　　４　準強盗
　　　�E事後強盗
　　　　・立法理由
　　　　・窃盗行為と暴行脅迫との関連性（機会の継続中、暴行脅迫の程度）
　　　　・暴行脅迫にのみ加担した者の罪責
　　５　強盗致死傷罪
　　　�F負傷させる傷害の程度　　　�G強盗の機会　　　�H脅迫と傷害 �I傷害の故意
　　６　強盗強姦罪
　　　�J殺意ある場合　　　�K本条の未遂　　　�L強盗強姦致傷罪
　　７　強盗予備罪
　　　�M強盗の目的（事後強盗目的の予備）　　�N予備の従犯

　�W　詐欺罪
　　１　概説
�@詐欺罪の基本構造 　�A客体（不法原因給付と詐欺）
　　　�B窃取した小切手を換金　
２　欺く行為と錯誤
　　�C欺く行為と着手時期
　　　　・欺く行為の意義
　　　　・不作為による詐欺（釣り銭詐欺）
　　３　交付（処分）行為
　　　�D無銭飲食（はじめから無銭飲食の意図、途中で逃げた、
　　　　　　　　　「家に金を取りに帰る」、「タバコを買いに行く」と言って逃走）
　　　�E処分行為の意義　　　�F処分意思の要否、内容
　　　�G処分行為者（訴訟詐欺、キセル、カード詐欺）
　　４　財物・財産上の利益の移転
�H占有の移転（騙して捨てさせる行為）
　　５　損害の発生
　　　�I不正受給と詐欺
　　６　準詐欺　　７　電子計算機使用詐欺罪
　�X　恐喝罪
　　　�@権利行使と恐喝

　�Y　横領罪
　　１　総説
　　２ 客体
　　�@自己の占有（占有の意義）　　　�A他人の物（不法領得と横領）
　　３　横領行為　
�B横領行為の意義　　　�C着手時期・既遂時期（二重譲渡と横領）
　　４　業務上横領罪
　　　�D「業務」の意義

　�Z　背任罪
　　１　概説
　　２　任務違背行為
　　　�@意義
　　３　主体
　　　�A「他人の事務」の意義　　　�B財産的事務　　　�C二重抵当
　　４　図利・加害目的
　�D図利目的と本人の利益を図る目的とが競合する場合
　　５　財産上の損害
　　　�E意義
　　６　横領罪と背任罪の区別
�F横領と背任の区別

　�[　盗品等に関する罪
　　１　概説
　　　�@保護法益論
　　２　盗品等に関する罪の主体
�A本犯者とその共犯者は賍物犯人になりうるか？
　　３　客体
　　　�B賍物の意義
　　４　行為態様
　　�C運搬（被害者宅への運搬）　　　�D保管（保管後に賍物と知った場合）
　　　�E有償処分のあっせん（既遂時期）
　　５　親族等の犯罪に対する特例
　�F誰と誰の間に親族関係が必要か？　　　�G身分関係の錯誤

　�\　毀棄・隠匿の罪


第５章　公衆の安全に対する罪
　�T　騒乱の罪

　�U　放火及び失火の罪
　　１　総説
　�@公共の危険の意義　　　　　　�A公共の危険の発生の認識の要否
　　　�B公共の危険の認識の内容　　　�C放火罪の罪数
　　　�D放火の意思はあるが公共の危険の発生の認識を欠く場合
　　２　放火行為
　　　�E実行の着手　　　　　　　　　�F既遂時期
　　３　現住建造物放火罪
　　　�G現住性の意義　　　　　　　　�H建造物の一体性　　

　�V　出水・水利に関する罪

　�W　往来を妨害する罪
　　�@汽車・電車などの転覆罪（殺人故意ある場合）　�A往来危険罪（人が死亡した場合）

第６章　偽造の罪
　�T　通貨偽造の罪
　　　�@情を知らない者に偽札を持たせて物を買わせる行為の処理
　　　�A詐欺罪との罪数関係

　�U　有価証券偽造の罪
　　１　総説
　　２　有価証券偽造罪
　　　�@テレカの関する問題（有価証券の文書性、行使の目的、変造の意義）
　　３　有価証券虚偽記入罪
　　　�A偽造と虚偽記入
　　４　偽造有価証券行使罪
�B詐欺との関係

�V　文書偽造の罪
　　１　総説
　　　�@形式主義と実質主義
　２　文書の意義
　　　�A名義人の実在性　　　�Bコピー（文書性、名義人）
　　３　偽造行為
　　　�C名義人と作成者　　　�D代理名義の冒用　　　�E資格・肩書の冒用
　　４　公文書偽造罪・虚偽公文書作成罪等
　　　�F虚偽公文書作成罪の間接正犯（１５７条の趣旨、補佐公務員の場合、
　　　　　　　　　　　　　　　　　１５６条の故意で１５７条の結果が発生した場合）
　　　�G偽造免許の携帯と行使罪
　　５　私文書偽造
　　　�H名義人の承諾を得て交通反則切符にその名義を記載した場合
　　６　電磁的記録不正作出罪


第７章　風俗秩序に対する罪
　�T　わいせつの罪
　　�@わいせつの意義　　　　　　�Aわいせつの認識


第８章　国家法益に対する罪
　�T　公務の執行を妨害する罪
　　�@職務の執行にあたり �A暴行・脅迫の意義
　　�B職務の適法性・要保護性（適法性と要保護性、要保護性の要件、
　　　　　　　　　　　　要保護性の判断基準及び判断基準時、要保護性に関する錯誤）

　�U　犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪
１　犯人蔵匿罪
　　　�@客体（客体は真犯人に限るか、故意の内容）　　　�A行為（身代わり犯人）
　　２　証拠隠滅罪
　　　�B客体（「刑事事件」の意義、共犯者の刑事事件、捜査段階の参考人の隠匿）
　　　�C犯人による隠滅の教唆
　　３　親族についての特例
　　　�D親族関係の錯誤　　　�E共犯関係（親族から他人、他人から親族、犯人から親族）

　�V　偽証の罪
　　�@虚偽の意義　　　�A被告人による教唆

　�Y　虚偽告訴の罪
　　�@虚偽の意義　　　�A虚偽の認識

　�X　賄賂の罪
　　�@職務に関し（意義、転職前の職務）　　　�A賄賂の意義
　　�B賄賂罪と詐欺・恐喝罪　　　　　　　　　�C没収・追徴