論点表　民訴

　第一章　民事紛争処理機構の多様化と民事訴訟

　　　①合意による紛争の処理（和解、仲裁・起訴前和解・調停、

　　　　　　　　　　　　　　　私的ないし公的機関による相談・あっせん・調停・仲裁）

　　　②強制的紛争処理手続き（家事審判、借地非訟事件、準司法手続）

　　　③強制的・終局的争訟処理手続、（民事訴訟）

　　　②訴訟の非訟化（憲法82・32条に反しないか）

　第三章　民事訴訟制度の目的と訴権および評価基準

　　　②訴権論（目的論との関係、法的性格）

　第一章　民事裁判権の各裁判所への配分

　　　①民事裁判権（国際裁判管轄権）

　　　②法定管轄（共同訴訟と併合請求の裁判籍）

　　　③合意管轄（法的性質、民法類推の可否、付加的か専属的か不明の場合）

　第二章　裁判官の適格性欠缺と裁判主体

　　　①除斥・忌避の確定と要急行為の効力

　　　②除斥・忌避事由不存在の確定と不急行為の効力

　　　③忌避権濫用と刑訴24条2項類推の可否

第三編　当事者の確定・選別・能力の補充・拡大と審理の充実・円滑

　第二章　当事者・訴訟追行者の資格と選別

　　　①当事者能力（法人格なき社団・財団、民法上の組合、欠缺の効果）

　　　　・欠缺の効果（訴訟無能力を看過した判決の効力、棄却判決に対する控訴、

　　　　　　　　　　　却下判決に対する控訴）

　第三章　当事者の能力の補充・拡大と審理の充実・円滑

　　　　　－代理人・代表者・補佐人

　　　②法定代理人と訴訟委任に基づく訴訟代理人の異同（地位、権限の範囲、代理権の消滅事由）

　　　③法人等の代表者（代表者の確定方法、表見代理の類推適用の可否）

　　　④訴訟委任に基づく訴訟代理人（54条違反の効果、弁護士法違反の代理行為の効力、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　和解につき特別授権ある場合に当事者の同意なく抵当権設定しうるか）

　　　⑤法令上の訴訟代理人　　　　

第四編　訴え提起・審理対象と当事者の自己決定権

　第一章　訴えの提起・訴訟係属と効果

　　　①形式的形成訴訟の性質　　　②境界確定の訴え（法的性格、取得時効の抗弁、当事者適格）

　　　③訴訟係属（意義、訴訟係属の時期、訴え提起の効果と訴状到達の効果）

　　　　・趣旨　　　　　　　　　・事件の同一性判断基準

　　　　・問題事例（原告・被告が逆転する場合、同一請求についての確認請求と給付請求、

　　　　　　　　　　相殺の抗弁と給付の訴え（抗弁先行型・抗弁後行型）、

　　　　　　　　　　債権者代位訴訟中の債務者の参加、手形訴訟と通常訴訟）

　　　　・攻撃防御方法としての権利主張と時効中断効の発生の有無

　　　①訴訟物特定の必要性　　　　　②旧訴訟物理論と新訴訟物理論

　第三章　訴訟の開始・対象等の自己決定と限界　　－処分権主義（一）

　　　①処分権主義（意義、根拠、限界、機能）

　　　②申立事項と判決事項（一部認容の可否、請求額を明示しない損害賠償請求）

　　　③債務不存在確認請求と一部認容

　　　　・債務不存在確認と請求の特定の有無　　　　・全部不存在確認請求の一部認容

　　　　・債務の上限を示さないでする一部不存在確認請求の一部認容

　　　　・債務の上限を示してする一部不存在確認請求の一部認容

　　　　・債務不存在確認と既判力の範囲

　　　④一部請求（一部請求の可否、一部請求の判決確定後に残部を請求することの可否、
　　　　　　　　　　　一部請求の訴訟係属中に残部請求することの可否、

　　　　　　　　　　　一部請求と時効中断の範囲、後発損害の賠償請求の可否、

　　　　　　　　　　　過失相殺の基準額、一部請求の前訴判決の既判力）

　　　①判決基準時後に訴訟要件の具備・欠缺のあった場合の処理

　　　②訴訟要件の調査以前に請求棄却を判決しうるか

　　　　・現在給付の訴え（強制執行不可能な場合）

　　　　・将来給付の訴え（公害訴訟等継続的不法行為に基づく損害賠償請求）

　　　　・判断基準　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　イ、証書真否確認の訴え

　　　　　　ロ、過去の法律関係の確認（株主総会決議不存在・無効確認、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　遺言者死亡後の遺言無効確認）

　　　　　　ハ、消極的確認請求　　　　　　ニ、他人間の法律関係存否の確認

　　　　・即時確定利益の存否（遺言者生存中の遺言無効確認の訴え、

　　　　　　　　　　　　　　　推定相続人が被相続人の生存中に被相続人と第三者間に

　　　　　　　　　　　　　　　対してする両者間の売買契約無効確認の訴え）

　　　　・確認訴訟によることの適否（所有権に基づく明渡請求が出来る場合にもその基礎となる所有権の確認をする利益があるか、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本案の判断の前提問題としての手続問題）

　　　　・形成判決に遡及効が認められず将来に向かってのみ形成の効果生じる場合

　　　　・形成判決に遡及効が認められる場合

　　　①当事者適格の判断基準（法人の内部紛争と正当な当事者）

　　　　・管理処分権の付与に基づく法定訴訟担当　　　　・職務上の当事者

　　　　・選定当事者　　　　・明文にない任意的訴訟担当の可否

　　第一節　審理における口頭弁論の位置と基本構造

　　第二節　口頭弁論の準備と実施　　　

　　　①争点整理手続き（準備書面に記載した「事実」の範囲）

　　　②適時提出主義（弁論終結間際に行使された建物買取請求）

　　　③弁論の制限・分離・併合（併合前の証拠調べ結果の援用）

　　　④対審判決主義（訴え取下げ擬制における263条「一ヶ月以内」の起算点）

　第二章　審理の進行と当事者権保障・双方審尋主義実現のための制度

　　　　　　－期日と期間・送達・手続の停止－

　　　①公示送達の不知と追完の可否

　　　②訴訟手続の停止（意義、効果）

　　　①口頭弁論における当事者の行為

　　　②瑕疵ある訴訟行為の取扱い

　　　④訴訟行為と私法規定の類推適用

　　　⑤訴訟契約（明文なき訴訟契約の適否・性質・効果、私法規定の類推適用）

　　　⑥訴訟における形成権の行使

　第四章　審理における裁判所と当事者の役割分担

　　第一節　審理の進行・整理と役割分担

　　　①職権進行主義（意義、訴訟指揮権の内容）

　　　②責問権（意義、範囲、放棄・喪失の対象）

　　第二節　事実・証拠の収集と役割分担

　　　①弁論主義（意義、内容、根拠、機能、主張共通の原則）

　　第三節　弁論主義の適用される事実と範囲

　　　①主要事実と間接事実の区別　　

　　　③問題事例（代理権、過失等の不特定概念、公序良俗違反等の一般条項、過失相殺）

　　　④当事者の主張しない主要事実を認定し判決の基礎にした場合

　　第四節　弁論主義の補充・修正

　　　①釈明権（範囲、濫用、釈明義務違背、法的観点指摘義務）

　第五章　証拠・事実認定と証明責任

　　第二節　証明の対象と不要証事実

　　　①専門的知識に属する経験則は証明の対象か

　　　②裁判上の自白（裁判上の自白の拘束力とその根拠、撤回が許される場合、

　　　　　　　　　　　　　　間接事実につき裁判上の自白成立するか、

　　　　　　　　　　　　　　文書成立の真否（補助事実）につき自白成立するか、権利自白は裁判上の自白としての効力を有するか、

　　　　　　　　　　　　　　公序良俗違反の自白の拘束力）

　　第三節　自由心証主義と心証形成の程度・態様

　　　①証拠共通の原則　　　　　

　　　②自由心証主義の制限（違法収集証拠、証明妨害）

　　　③経験則違背は上告理由となるか

　　　④心証形成の態様（疫学的証明、表見証明）

　　　①証明責任の配分（法律要件分類説）

　　　②証明の負担の軽減（証明責任の転換、法律上の推定、暫定事実、

　　　　　　　　　　　　　意思推定、間接反証）

　　　②文書提出命令・義務（220③の「文書」判断基準）

　　　③証拠保全（保全の必要性判断基準）

　第一章　当事者の意思による訴訟終了　－処分権主義（二）

　　　　・性質（意思表示に瑕疵ある場合の民法類推の可否）

　　　　・要件（固有必要的共同訴訟における一人の訴え取下げ、一部取下げの可否）

　　　　・効果（再訴禁止効「同一の訴え」の判断基準）

　　　　・性質（意思表示に瑕疵ある場合の民法類推の可否）　

　　　　・要件（訴訟要件具備の要否）

　　　③訴訟上の和解（既判力の有無、訴訟上の和解に無効・取消原因ある場合、解除された場合）

　第二章　終局判決による訴訟終了

　　　①一部判決が許される場合　　　

　　　②判決の自縛性とその緩和（判決の更正、判決の変更）

　　　③判決の不存在、無効判決、瑕疵ある判決

　　　④騙取された確定判決の効力

　　　②作用（訴訟物が同一の場合、先決問題の場合、矛盾関係の場合）

　　　⑤客観的適用範囲（時的限界、

　　　　　　　　　　　　基準時後の形成権（取消・解除・建物買取請求権・相殺）行使と遮断効判決主文中の判断、

　　　　　　　　　　　　相殺の抗弁が認められた場合の既判力の範囲、争点効の肯否）

　　　⑥主観的範囲（相対性の原則、請求の目的物の所持人、係属中の仮装譲渡の場合、

　　　　　　　　　　　　法人格濫用の場合、債権者代位訴訟の債務者、口頭弁論終結後の承継人の範囲、　　　　　　　　　　　　
承継人の固有の抗弁、反射効の肯否・具体例）

　　　①第三者の固有の抗弁と執行文付与手続

　　第一節　請求の原始的複数－訴えの客観的併合

　　　①態様（単純併合、選択的併合、予備的併合）　　　②弁論の分離・一部判決の許否

　　　③予備的請求認容判決に対して被告のみが上訴した場合の審判の範囲

　　　④第一審が主位請求を認容した後に控訴審は主位請求を棄却し予備的請求を

　　　①訴えの変更（追加的変更、交換的変更の法的性質、請求の減縮の法的性質と相手方の同意、

　　　　　　　　　　「請求の基礎」の同一性の意義）　　

　　　②反訴（「請求の基礎」の同一性の緩和、控訴審での反訴提起と相手方の同意、

　　　　　　　反訴要件を欠く反訴提起）

　　　①通常共同訴訟（証拠共通の原則、主張共通の原則、当然の補助参加の理論の肯否）

　　　　・類似必要的共同訴訟（意義）

　　　　・固有必要的共同訴訟（意義、判断基準、共同所有に関する訴訟）

　　　　・原始的主観的併合（予備的・選択的併合の肯否）

　　　　・主観的追加的（後発的）併合（可否、第三者からの参加、当事者による引込みの場合）

　　　　・要件（共同訴訟人の一人の相手方当事者への補助参加、

　　　　　　　　争点ごとの補助参加の可否、「利害関係」の範囲、「訴訟の結果」の意義）

　　　　・地位（独立性と従属性、補助参加人の裁判上の自白の可否、

　　　　　　　　補助参加人による被参加人の形成権行使）

　　　②共同訴訟的補助参加（補助参加との異同）

　　　③訴訟告知（被告知者が告知者の相手方に補助参加した場合にも告知者との後訴で

　　　　　　　　　参加的効力を生じるか）

　　第三節　三面訴訟（独立当事者参加訴訟）

　　　①独立当事者参加訴訟の構造　　②詐害防止参加が許される場合　　③上告審での参加の許否
　　　④二当事者間における和解の効力　　⑤敗訴当事者の一方の上訴　

　　　⑥二当事者への還元（原告の訴え取下げと参加人の同意、当事者脱退の脱退者に対する判決効）

　　　①任意的当事者変更（性質、要件、効果）　　　②当然承継

　　　　・特定承継における「訴訟物」（単純型訴訟承継、訴え変更・反訴型訴訟承継）

　　　　・固有の抗弁と訴訟承継　　　　　　・被承継人も引受申立てしうるか

第九編　裁判に対する不服申立手続

　　第一節　上訴総説　　　①不服の利益の判断基準　　　②例外的に上訴の利益が認められる場合

　　　①控訴の利益の判断基準　　　②附帯控訴（法的性質、上訴の利益の要否）

　　　③利益・不利益変更禁止の原則（選択的併合・予備的併合における審判対象、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　独立当事者参加訴訟で控訴しなかった敗訴者の敗訴判決を変更しうるか）

　　第三節　上告　　　　　①差戻判決の拘束力（法的性質と根拠）

　　第四節　抗告　　　　　①再度の考案と移審の効力

　第二章　再審　　　　①再審訴訟の構造と訴訟物

　　第一節　総説（附・簡易裁判所の手続の特色）

　　第二節　督促手続　　　　　　①仮執行宣言後の異議の性質と移行後の訴訟の訴訟物・判決主文

　　第三節　手形・小切手訴訟　　①異議訴訟の訴訟物